Number.7
人も庭も「育てる」屋上
コミュニケーションの場・屋上庭園

COOPERATIVE HOUSE JOURNAL
2018/09/25

屋上庭園は、ヒートアイランド対策などの機能的なメリットだけでなく、日々の生活を豊かにするコミュニケーションの場としても大事な役目を果たします。ホロニカのコーポラティブハウスでは、屋上庭園は日中解放されていて、散歩や、子供の水遊び、また知人を招いてのパーティなど、様々なシーンで活用されます。年に一回、花火大会を楽しむために、住人が飲み物片手に屋上に集まるコーポラティブハウスもあります。

コーポラティブハウスでは、共用部は住民の自主管理が基本です。(組合の方針で、管理を業者に委託する事もあります。)年に数回ある剪定や植え替えは、住人が協力して行います。庭の運営を通して顔を合わせる事が、住民同士の交流に一役かっているのです。

また、共同で暮らしていく中で徐々に管理のルールも改善されていきます。あるコーポラティブハウスでは、屋上を使う日と人数を共用玄関の掲示板に張り紙をして知らせます。これも、住民が住み始めて数年経った頃から、自然と始まり、定着した決まりです。

コーポラティブハウスの庭は、竣工した時が完成ではありません。庭もルールも、住人たちが暮らしながら育てていくのです。

※この連載は、大阪市の上町台地で配布されている地域情報誌「うえまち」にて連載しているものを加筆、再構成したものです。